Osaka Mermaid Story 〜浪華仁侠血風録〜

3月26日 非公式 1部 システム:レレレ<註1>

タイトルだけで分かる人には分かるが、コミック『瀬戸の花嫁』(著:木村太彦)が元ネタ。舞台を大阪に変えたパロディを、深夜三流俗悪映画のB級テイストでやってしまおう、というのが今回のコンセプト。
斬新なのは、まず『瀬戸の花嫁』ドラマCDの第一巻・第二巻を全員で聞いてからシナリオに入る形式。

元ネタに通じたGM及びPL5人(うち1人は全くの飛び入りだったが、部室に来てしまったのが運のつきで巻き込まれた)で行われた。
なおGMがドラマCDを、私が原作コミック1-6巻を用意した。
原作を解説。

導入では、瀬戸内の海で溺れた人間の少年を、人魚の少女が助ける。そして人魚の社会には、人間に正体を知られた人魚は泡と消えねばならない、という掟があった。ここまではよくある話・・・・・・。
この人魚の少女が、実は『瀬戸内魚類連合』略して『瀬戸組』組長の娘だったことからエラい騒動に発展! 二人が結婚すれば身内になるため、正体バレしても問題ない、と解決策を出すヒロインの母(極妻)。 しかし一人娘を嫁になどやりたくないヒロインの父(組長)は、目撃者を消せば、ウチの可愛い娘は無事なんじゃ、死にさらせー! と主人公の命を狙う! ヒロインと共同生活する中で、次々と送り込まれる刺客(海産物)! 薄幸の主人公はどうなる? という代物。
ちなみに原作第一話タイトルは『極道の妻(おんな)』。ヒロインは広島弁で、『仁侠(にんきょう)と書いて、人魚(にんぎょ)と読むきん!』というのが決め台詞。いや読まないから、と手をパタパタ振るのは無しの方向で。この微妙さ加減がポイントである。

さてシナリオ。
世界観説明をCDの音声情報で共有するわけで、とてもGM・PLのコンセンサスが取りやすかった。
『PCが映画を撮る』形式のレレレでは、これは重要。なにせ、PLは俳優と配役の二重演技をしなければいけないのだから、撮るべき映画のイメージを共有しているのは、負担軽減・スムーズ進行の上で大きい。
実際、シナリオは1h40mで終了したが、PL間で世界観に対する齟齬はまったくといってなかった。

舞台が大阪に変わったので、PC1主人公が阪神タイガース優勝の日に道頓堀ダイブしてたり、ヘドロの大阪湾に流されたり。それを、PC2ヒロインが助け損ねかけたり。
原作をなぞる形でいろいろあって、ひとまず『瀬戸組』ならぬ『摂津組』・PC2ヒロインの親父さんと休戦した後、対立組織『ヨドバシ連合』が挑戦状を叩きつけてきたり。通天閣に人質奪回に行くと、ナニワ四天王(海産物)が出てきたり、ラスボスが喰い倒れ人形の扮装してたり。

戦闘で、GMがPC1に集中砲火を浴びせていたのが印象的。
レレレでは、映画内でダメージを食らうとSP(サバイバルポイント)が減少し、0になると『退場』で映画からいなくなる。(笑)
もはやPC1退場必至の局面で、PLらが相談の結果。

「フィルムを燃やします」

で、ラスボスまでフィルムを飛ばして繋ぎ、

「マ○ベ監督、あなたの責任ですから」

とラスボスの衣装を着せて、PC2ヒロインの日本刀を借りたPC1がざっくりと。
スタッフロールで監督に哀悼の意を表したり。
やりたい放題でした。

**

<註1> 
"IT CAME FROM THE LATE,LATE,LATE SHOW"というシステムの略称。
冒頭にある通り、深夜三流俗悪映画のノリで映画を撮ろう! というスタンス。
PLは、俳優のキャラクターを操って「映画の配役を演じる」ロールプレイをする。
映画が何かのパロディである必要はないが、往々にしてそうなってしまうようだ。
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