真実を写すもの

システム:クトゥルフ神話TRPG GM:crowbar
RPG研究会3回生のcrowbarです。
今回は自分がKPをやったシナリオのレポートを書きます。
新歓期なので新入生が参加しています。

PC紹介
神楽岡亘(29)  PL:W(新入生)
 ジャーナリスト。乗鞍(NPC)の高校の先輩。
 かつて乗鞍の写真の才能に打ちひしがれて写真家の夢を捨てた。
向田健(34)   PL:H
 医者。父親の病院の勤務医をしている。理性的かつ謹厳実直な人物。
佐竹耕司(28)  PL:ぐるぐる眼鏡
 ロックミュージシャン。乗鞍とは芸術性で馬があった。
諸星連也(37)  PL:Si
 エンジニア。神楽岡の同僚で機材の修理などをやっている。
春日野丈範(28) PL:W
 刑事。乗鞍の高校時代の同級生。
NPC紹介
乗鞍弘明(28)
 写真家。芸術肌の人物。PC達の共通の友人である。
神楽岡優美香(24)
 神楽岡亘の妹。乗鞍と結婚を前提に付き合っている。


はじまり
ある日、PC達の下に乗鞍からの電話があった。彼は興奮した様子で
「撮りたかったものが撮れたんだ。ぜひ君たちに見せたい」
と告げる。向田が「なにを撮ったんだ」と聞くが彼は見てのお楽しみとばかりにはぐらかす。ここでPCはかつて彼が「ありのままの世界を撮りたい」と言っていたことを思い出す。
3日後、実際に彼と会うことになった。待ち合わせ時刻になったころ、神楽殿の携帯が鳴る。掛けてきたのは妹の優美香だったが、
「弘明さんがおかしくなった。みんなすぐに来て!」
という逼迫した内容だった。彼女の声の裏では壁を殴るような音と乗鞍の罵声が聞える。
一行が急いで乗鞍の家に向かった。おかしくなった乗鞍はPCを見ると怯えて
「よるな化け物ども」
と騒ぎだす。しかも2階から焦げ臭いにおいが漂ってくる。
とりあえず抑えた後、向田と春日野の2人が乗鞍を病院に連れていった。

焼かれた写真
残った神楽岡、佐竹、諸星の3人は乗鞍は臭いのもとに向かった。2階の書斎から白煙が見える。急いで消火すると、写真とネガが燃やされているのが分かった。その中に特徴的な写真があった。PCが見れば幸福感と違和感を覚える。
PCは写真はともかく、乗鞍がおかしくなった理由を探すことにした。部屋を漁っていると3人がPOW×5をロールさせられる。成功したPCは0、失敗だと1と書かされる。(失敗するたびに数字が増える。)1になった佐竹の視界の端に影がちらつく。見ても何もいない。
結局日記と帳簿が見つかった。ちょちょっと帳簿を読み解けば乗鞍がアパートを別に借りているが発覚した。そこでPCは鍵も見つけた。
3人が探索を終えて病院に向かおうとした時、再びのPOW×5ロールをさせられる。先ほどのロールに成功した人は倍率が4に下がった。結局佐竹は2に、神楽岡と諸星は1になった。2になった佐竹は青信号が赤信号に見えるといった幻覚を見た。

乗鞍の病状
向田と春日野は病院に乗鞍を連れて来ていた。検査をしても乗鞍は健常そのもであり、肉体的な異常はない。しかし、彼は人間が「異常な色をした原形質のクラゲ」に見えると言いだす。その原因については
「儀式に失敗したんだ」
とばかり話す。
3人と合流後、とりあえず2人も写真を見た。向田は調査のためにナースにも写真を見せる。優美香は写真を見ると「目玉が見える」という。佐竹も写真が変化していることに気付く。
さらに回収した日記を読むと乗鞍は「西洋占星術研究会」という胡散臭い団体と関わっていたことが分かった。
その後全員がPOWロールをさせられる。結果は神楽岡、佐竹、諸星が2、ほかは0となった。

アパート
翌日、向田以外の4人は乗鞍のアパートに向かった。
アパートには何やら儀式っぽい痕跡あった。さらに荒らされた形跡がある。部屋を漁っていると部屋に置かれた五芒星形からカサカサという謎の音。何かやばそうなので撤退するPC。帰り際に大家から監視カメラの映像を回収した。
アパートを出るころに再びのPOWロール。神楽岡と佐竹が3になった。この2人は帰り道のタクシーで幻聴を聞いた。「やばいんじゃないかな」
春日野は警察に映像を持って行き解析した。4人の男がアパートに入って行き、謎の影状クラゲに襲われて逃げ出す姿が写っていた。しかも、アパート近くで逃げた男が不審死しており、その男が西洋占星術研究会のメンバーだと分かった。
一方、病院にいる向田は精神科医に乗鞍を見せた後、西洋占星術研究会を調べた。小規模な宗教団体らしいことが分かった。


一行は何かあるかもしれないと考えてアパートと乗鞍邸を家探しした。結果乗鞍邸で奇妙な杖が見つかる。
乗鞍に儀式について聞くと、ただ支離滅裂な話しかしなかった。しかし、杖が非常に大事なものであることは分かった。
その後、神楽岡が西洋占星術研究会に電話を掛けることにした。最初は只の入信希望者を装ったが、普通に切られた。そこで杖を持っていることを伝えることで、面会を取り付けることに成功した。彼らにとって杖が大事なものだと判明した。
そんなことをしていると全員がPOWロール。結果佐竹が4、諸星が3となった。佐竹は人間の手が触手に見えるという恐ろしい幻覚を見た。やばそう。

西洋占星術研究会
実際に研究会に会いに行くと、アルミホイルを被った人たちに相手をされた。彼らはPCに起きている異常はヴェールを剥ぎ取るものの仕業であることや、杖があれば助かること、自分たちは守護者(影状のクラゲ)に狙われていることを伝える。
この時杖を持ってきていなかったので、取りに戻ることに。帰り道にまたPOWロール、諸星も4になり幻覚を見るようになった。
杖を持って研究会を訪れると、研究会のボスが守護者に襲われる。どうやら姿を消してPCをつけてきたらしい。PCは逃げる研究会メンバーを説得しつつ、助かるために必要なアーティファクトを回収した。

解決
一行は研究会から回収してきた魔導書を読むことで、異常を回復させる儀式の方法を手に入れた。しかし、無情のPOWロールによって佐竹と諸星が5になった。2人は宇宙の深淵に潜む邪悪な存在を知覚。1d10/1d100の正気度喪失となった。ぎりぎり精神分析で間に合う範囲だったので何とかなった。
PCと研究会メンバー2人は儀式を行った。PCは魂が体から抜け出てより高い次元に移動するのを感じる。25次元に達すると柱が無限に伸びる神殿に着いた。
そこにはヴェールを剥ぎ取るものを模した像があり、それを壊せばいいらしい。しかし、遠景には守護者が見える。すぐに事をなさなければ危ないことが直観される。
何とか手早く像を破壊して、神殿から脱出すると幻覚がきれいさっぱり消えていた。乗鞍や優美香も完全に戻っており、無事解決したことが分かった。
乗鞍はもうありのままの世界を目指さないことを神楽岡に約束した。
一方佐竹は自身が目にした宇宙の真実を曲に落とし込むことに成功していた。この曲が何を引き起こすかは誰にもわからない。

おまけ
このシナリオ中神楽岡は写真術(60%ぐらい)を全て失敗していた。出目は85〜99以上に集中しており、彼が写真術の神に嫌われていたことが露となった。写真家を諦めて正解だったのだろう。
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