団地の怪奇事件

システム:クトゥルフの呼び声 GM:オグリビー

PC1 村田 流星 PL:F
新人探偵。
幼い頃に家庭内暴力を行う父を殺し、
罪悪感に耐えられなくなった母も自殺で失う。
PC2 井岡 正司 PL:K
鑑識。
普段は鑑識部屋にこもっている。
叔父の太一が団地で自殺したのだという。
PC3 大槻 薫 PL:Y
帰国子女の警官。
親のコネで警官になるが、現場に出向くことに不満を持つ。
周囲を見下しがちな性格。
PC4 富士山 昴 PL:tosiash
高卒警官。
犯罪者を強く憎む。
ドライビングテクニックに定評がある。
PC5 丸山 まるお PL:岩手
元刑事の探偵。
どんな事件でも嫌な顔をせず引き受ける。
村山は部下。
村田は父の死と母の死を回想する。
クトゥルフ神話技能を獲得するために。※獲得できず

警察の三人は、大槻太一の自殺現場である団地の安藤町に向かう。太一の死体は飛び降りらしく、むごかった。妻の葉子から話を聞くと、驚くほど起伏を出さず、大槻に違和感を感じさせた。

その一週間後、探偵組に団地管理人の香本が依頼を携えて来る。大槻の死後、二人が更に自殺した。学生の石倉和也と老婆の宇垣あおい。丸山は依頼を受けて、かつて共に働いていた富士山に連絡し、五人が合流する。
鑑識では太一も石倉も確固たる意思をもって、真っ直ぐと頭から飛び降りている。一方、宇垣は首を吊っての自殺であった。

その晩、丸山・富士山は図書館へ、大槻は宇垣の司法解剖を、井岡・村田は宇垣邸の調査に行く。
図書館では、5年前に団地で停電が起こっており、以降ぼつぼつと自殺が起こったらしい。その後一時期落ち着いたが、最近相次いで自殺が起こっている。
解剖では、もがいた跡があり、他殺ではないだろうかという結論となった。
宇垣邸の調査では、部屋内の至る所の角が削られていることがわかる。手記には話が違う、時間がない、あの老害どもめ、などといった言葉がかかれている。また、室内には上に赤い宝石のある円筒状の彫刻で、二人がボタンのようなものを押すと宝石が点滅し、向こうからザザッという音と共に応答せよという声が聞こえてくる。二人はその彫刻を回収すると、全員に合流した。

次の日の昼、井岡と富士山は石倉の親に事情を聞くためマンションへ向かった。その際、宇宙人の侵略を食い止めるために活動しているという小学生3人とすれ違い、彼らに指をさされる。鬼崎という人物が危機を知らせたらしいが、彼は一週間ほど前から行方不明らしい。その小学生の一人タカシは、なぜだか青ざめた顔をしていた。
大槻は叔母さんと合う約束をして行った。そして、丸山が密かに護衛としてついて行った。叔母さんの様子は異常で、他人のビデオレターでも見て感想を言っている様子だった。また、喋っていると、何もせずとも机に青い錆のようなものが浮き出てきており、彼女は規則的にそれを拭いていた。
すると、丸山が席に突入し叔母さんの手を掴んで拭くのをやめさせ、詰問する。すると、青い錆の中から煙とともに爛れた獣のような顔が出現し、丸山に舌を絡み付けようとする。何とか場を切り抜け、丸山が詰め寄ると、叔母さんは「あれはティンダロスの猟犬...。死ななきゃ、みんなに迷惑がかかる、取り返しがつかなくなる...。」と呟く。二人は叔母さんを確保して、車に乗る。
一方、村田は鍵を開けて、叔母さん宅に忍び込む。ピカピカに磨かれた部屋で、そこには宇垣宅と同じような、宝石がついた彫刻が存在した。
石倉家に事情聴取をしに行った二人は、和也の母に会う。彼女には落ち込んでいる様子は見られた。3~4年程前に和也の様子が変わったと言い、元々アウトドアだったのがインドアになったそうだ。最近は江村という住人が会長を務める「星を見る集まり」にも参加しているそうだ。団地の屋上で行われているらしい。また鬼崎についても教えてくれる。彼はオカルトマニアで、個々に来てから暫くして子供達に色々と教え込んだらしい。

五人は警察署で合流し、その一室で叔母さんから話を聞き出す。彼女は「ティンダロスの猟犬」に追われているらしく、青い錆が出現のサインとなっているそうだ。追われている理由は、時に逆らうことをしたからだという。彼女や叔父さんなどは、「イスの種族」が精神を交換して肉体を借りている状態だったそうだ。その中で、機械の不具合が起こり叔父さん(と精神を交換したイス)が未来と通信したことにより、猟犬が団地周辺に目を付け、集団を狙われるのを避けるため自ら命を絶っていたそうだ。ただし、5日ほど前に宇垣と入れ替わった者は、それを拒み「偉大なる種族」としての誇りがないとして殺害されたのだそうだ。

事情を聞いた一行は、とりあえず江村邸へ向かう。中には江村の他、「星を見る集まり」の会員たちがいた。奥の部屋には停滞キューブなる装置があり、その目の前にイスの死体が転がっていた。このキューブによってイス達は猟犬を避けて安全に旅行(人間との精神交換による)に訪れることができていた。しかし、2週間前に乗り込んできた鬼崎が暴れ、イスを殺害したほか、装置にバグが生じて壊れてしまった。壊れた後も多くのイス人が来て、結果猟犬の餌食となった。これを止めようと叔父さんが行った通信が、猟犬に目をつけられてしまったのだそうだ。ちなみに、5年前の停電は、装置の機動電源としてのものだったが、同時にPOWを人々から吸い取ったため、発狂して自殺する人間が出たらしい。

叔母さんの肉体や、団地の人々の巻き添え犠牲(タカシは通信装置を使ってしまい猟犬の標的になっている)を防ぐため、装置を直すことに協力することになったが、イス人が旅行するための人間の肉体をどうするかで交渉は難航。結局、入れ替わることを望んだ村田のほか、警察で預かる自殺未遂者の肉体を用いさせることにした。
五人は鬼崎宅にあった『ELTDOWN SHADES』と呼ばれる呪文書を井岡の訳で読み、大槻が停滞キューブの呪文を覚える。団地の電力と五人+イス人のPOWを供給したことで、装置は無事復旧した。

その後、大槻は無事精神が帰ってきた叔母さんと久しぶりに再会した。警察では、井岡は自殺志願者の更正の手柄で出世していたが、富士山は犯罪捜査にいそしみ続けていた。丸山は事件の顛末を管理者に報告しに行き、その途中で子供達と遊んでいた。そして村田は、イスとの精神交換によって飛んだ非ユークリッド幾何学空間に興奮していたのだった。
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