クリスマスは南の島で

システム:クトゥルフ神話TRPG GM:マソバソアソ

12月16日に行われた近大交流のセッションレポートです。

PC1:アダム PL:ゆったん@
心優しい医者。衛生兵として従軍している。

PC2:ジャン PL:近大Mさん
士官学校卒のエリートであり、PC達のリーダー。渋いイケメン。

PC3:ダム  PL:近大Tさん
天体観測が好きであったが、戦時下ではおちおち星も見てられんわと言って軍に加わった。自由人。

PC達は上官の部屋に呼び出された。3人が部屋に入ると、長官が話し始める。

「日本軍が東南アジアを狙っているという情報が入っている。そこで、こちらの防備を固めるため、インドから部隊をクリスマス島に送ることになった。君たち三人には、インドから本隊が到着するまで、クリスマス島に増援として向かってもらう。現地の駐屯兵達と合流し、島の警備を手伝ってもらいたい。なに、たった数日の任務だ。それに、この任務が首尾良く終了すれば、家族とともにクリスマスをゆっくり過ごしていいぞ。」

クリスマスに本国や家族の元に帰れると知り、PC達は意気揚々と港に向かう。港には既にボートが手配されていた。3人がボートに乗り込むと、ちょうど巨大な戦艦が入港してくるところであった。
「プリンス・オブ・ウェールズだぁーーー!」
「レパルスだぁーーー!」
港にいた人々や兵士達が歓声を上げる。それを横目に、PC達を乗せたボートはクリスマス島へと出発した。


一日ほどかけて、PC達はクリスマス島に到着した。基地が港に隣接しており、すぐ現地の隊長のところに通される。
「君たちがシンガポールからの援軍だね。来てくれて助かるよ。船旅で疲れただろう。明日から警備の手伝いをしてもらうから、今日はゆっくり休んでくれ。」

翌日の早朝、PC達は再び隊長の下に呼び出される。昨日島の見回りに出た兵士4人が帰ってきていないらしい。現地の案内をしてくれるというシルバとともに、3人は兵士達の足取りを追うことにする。シルバは帰ってこない兵士の1人、アリーという男と親友で、心配している。

もらった地図によると、島には村が3つとスズの採掘場が1つある。それらと基地を結ぶ環状の道が一本通っており、それが巡回ルートとなっている。また、道の周りは森に覆われている。

1つ目の村に行く途中、道が赤く染まっている場所を発見する。
「あぁ、あれはクリスマスアカガニですよ。産卵の時期になると、大量に浜辺に向かって移動するんです。」
と、シルバが教えてくれる。近づいてみると、本当に大量の蟹が道を横切っていくところであった。あまりの数に、こいつらが人を襲わないか心配し始めるPC達であったが、シルバによると人に害は無いらしい。

蟹の群れを越えて歩いていくと、最初の村に着き、住民から聞き込みをする。どうやら昨日の兵士達は、この村には無事に到着し、次の村に向かって出発したらしい。その他、変わったことはないかと聞いていると、一人の酔っ払ったおじさんが絡んできた。
「なぁ兵士さん聞いてくれよ、こないだの夜散歩してたらよぉ、森の方から呼びかけてくるような声が聞こえたんだよ!ありゃあきっと日本軍の洗脳兵器だぜ!」
おじさんは本気で語っているようであったが、周りの住民は信じていない様子であった。それとは別に、何か虫の羽音のようなものが聞こえたという話を聞いた。

住民達に礼を言って、次の村に向かう。次の村に向かう途中、また蟹の大移動を目にする。気にせず進もうとするPC達だが、ふと、蟹たちが何かを掴んでいることに気がつく。それは小さな肉片、何か服の繊維がくっついているものもあった。嫌な予感がしたPC達は、急いでその繊維を調べる。それは、このあたりのイギリス兵が軍服として使っているものであった。急いで蟹たちが来た森の中に向かうPC達。少し探すと、蟹たちが群がっている場所があった。蟹たちを払いのけて見ると、そこにはイギリス兵2人の遺体があった。医学の知識があるアダムが遺体を調べてみる。まず気付くのは、熱帯の暑い中にあったにもかかわらず、遺体が冷え切っているということ。背中にも大きな切り傷があったが、死因は凍死ではないかと思われた。
「きっとこれは日本兵の仕業に違いない!」と嘆くシルバ。
「まさか、ジャパニーズカタナ!?」「ニンジャの仕業かもしれん!」と恐れおののくPC達。

とりあえず落ち着いて、残り2人のゆくえを探さねばならないと気付いた一行。幸いにもと言うのは不謹慎であるが、遺体はシンではなかった。このまま森の奥に入っていくか、巡回ルートに戻るかで少しもめたが、森に深入りするのは危険だということで巡回ルートに戻ることに。2つ目の村に着いて聞き込みをしたが、やはりここには昨晩の見回りは来ていないらしい。聞き込みの途中、夫婦喧嘩をしている家を見つける。話を聞くと、旦那さんが夜な夜な家を抜け出してどこかへ行くのだという。旦那さんは、浮気してるんじゃなく、夜になると変な声が頭に響いて、それを聞くと森の方に行きたくなって抑えられないのだとか。とりあえず怒る奥さんをなだめて聞き込みに戻った。

PC達が聞き込みを終えた頃、遊んでいる子ども達が目に入る。どうやら戦争ごっこをしているようだが、その手に持っているのは本物の銃であった。彼らに銃を見せてもらうと、弾は入っていないが、それは日本軍が採用している銃であることがわかった。
「これは俺たちが秘密基地で拾ったもので、俺たちのおもちゃだぞ!」
と主張する子ども達。とりあえず彼らの秘密基地へと案内してもらうことにする。村を出て森の中を進んでいくと、海岸に出て、そこには日本軍のものとおぼしき小さなボートがあった。日本軍が来ていることを島の住人に知られたらパニックが起こるので、それを隠しながら子ども達にここに来ないよう3人掛かりでなんとか説き伏せ(言いくるめ)、ボートをつないでいたロープを切り離した。また、採掘場の方へ向かう2人分の足跡があったので、子ども達を村に帰してからそれを辿ることにした。

足跡を辿っていくと、そのまま採掘場の方に出た。採掘道具が何セットかなくなったらしいという話を聞いた。明らかに2人分にしては過剰な量が消えており、首をひねるPC達。特にここでは情報が得られなかったため、巡回ルートに従って基地に戻り、日本軍の件を報告するのが優先だろうということになった。

3つ目の村に着く頃、日暮れの時間となった。夜歩くのは危険と判断したPC達は、ここで夜を明かすことにする。日がすっかり沈んだ頃、森の方から悲鳴が聞こえた。急いで向かうと、そこには巨大な虫に襲われる日本兵の姿があった。1人はPC達の目の前で背中を虫の鋏のような手で切り裂かれて息絶えており、もう1人はしゃがみ込んで体を抱え、凍えていた。PC達は銃で撃退しようとしたが、夜の森の中では上手く戦えず、逆にシルバが虫に捕まってしまう。ダムが最後に撃った弾が虫の脚の1つを吹き飛ばしたが、虫はそのまま森の奥の方へ飛び去ってしまった。
夜のため一度追跡を諦め、村に戻って凍えていた日本兵を介抱し、話を聞くことにした。先遣調査のためにこの島に来たと言う。また、やはり採掘道具は盗んでいたらしいが、2人分だけで、採掘場から消えた量にはとても満たない。あの虫は夜に突然襲ってきて、虫の持つじょうろのようなものから噴き出す霧をかけられると凍えてしまうらしい。

村で夜を明かした後、助けた日本兵を連れて虫の飛び去った方へ向かう。しばらく進むと、うつろな目をした村人を見つけた。声をかけるとはっと我に返ったような様子だが、なぜここにいるのか記憶が無いらしい。とりあえず村の方角を伝え、帰らせた。

さらに先に進むと、森の奥は山になっており、そこに洞窟を見つけた。洞窟の中からうつろな目をした人達が数人出てきており、そこにはアリーの姿もあった。アリーに呼びかけて話を聞いたが、やはり攫われて以来の記憶がない。アリーを連れて洞窟の中に入り、探索していると、
「助けてくれー!」
と、シルバの声が聞こえた。それを聞いたアリーは慌てて飛び出したが、その先の少し開けた場所にはあの巨大な虫が待ち構えていた。さらに後ろの通路からも虫が現れ、一行はパニックを起こしかけたが、なんとか応戦する。銃撃によって虫を倒すことに成功したが、じょうろから霧をかけられてしまったジャンが凍りつき、
「止まるんじゃねぇぞ……」
と言い残して絶命してしまった。

リーダーを失い悲しむPC達であったが、気持ちを切り替えてシルバを探すことに。その部屋ではシルバの知り合いの軍人が1人働かされていたが、虫を倒したことで洗脳が解けたのか、正気に戻った。また、その空間には謎の機械があり、シルバの声はそこから発されているようであった。機械には ∵ のように3つの点があり、円筒形の容器と管でつながっていた。その容器の中を覗いたPC2人に戦慄が走る。そこには取り出された人間の脳が入っていた。そして2人は悟る。シルバはこの機械の中で、脳だけで生かされているのではないだろうか?咄嗟にアリーからそれを隠したPC達は、シルバが今どんな状態にあるのかを尋ねる。シルバ曰く、PC達の姿は見えており、声も聞こえているが、自分の体は動かせないとのことであった。これ以上話すと、アリーがシルバの事について悟ってしまうのではないかと思ったアダムは、シルバはきっと別の場所にいるのだろうと言ってアリーを強引に連れ出した。残ったダムは、このまま生かしておくよりはと、シルバの生命を維持している管を外そうとして一悶着あったが、安楽死させるということで説得した。生命維持装置を外して洞窟を出ると、そこではアダムとアリーがシルバを探していた。
「シルバは、シルバは見つかりましたか!?」
と聞いてくるアリーに対し、
「彼は無事見つかったが、自分探しの旅に出てしまったよ……」
と答えるダム。そんな突拍子もない話を信じてしまったアリーは、
「まだ間に合うかもしれない!」
と言って、海岸の方へと駆け出して行った……。

その後、基地に戻って報告をしたPC達は、上官から
「日本との戦争が始まったから、君たちは島に残って警備にあたってくれ」
と言われ、クリスマス島でクリスマスを過ごすことになるのであった。
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