去勢クラブ

システム:ウォーハンマー GM:リック
5/12 2部のセッションレポートです。

注意 
・このシナリオは下品です。
・RPG研究会においてこのシナリオはイレギュラーです、普段はもっときちんとしています
・このセッションのブログ記事化は会長の指示のもとで行われています

 ウォーハンマーは少しマイナーなシステムなので世界観を説明すると、人間やエルフ、ドワーフ、ハーフリングなどが共存する世界で混沌と戦いながら暮らす中世ファンタジーです。しかし世界は混沌のほうがずっと強く人々はかろうじて混沌の脅威を排除した土地でほそぼそと生きています。
 下品なレポートを見たくない方は絶対に続きを読まないでください。
 舞台はアルフェンという国。この国は貴族、騎士階級と庶民との格差が激しく貴族や騎士は国の中央の壁に囲まれた中で安全な暮らしと富を独占し、庶民達はその外側で悲惨な暮らしを送っている。庶民が壁の中に行く手段は国に認められた商人になるか功績を挙げて騎士に取り立てられるしかない。
 そんな国内だが最近一つの噂が流れている。噂の名は「去勢クラブ」。壁の外まで巡回に周る騎士を襲い去勢をして周る謎の組織だという。
最初は都市伝説程度に扱われていた話だがある日第一王子のシャングリラ・リンゴリラが壁の外の巡回途中に襲われ去勢されてしまう。
 事態を重く見た王は去勢クラブの摘発のお触れを出す。クラブ会員を捕らえた者には金貨一枚、そして首魁を捕まえた者は金貨25枚と騎士へ引き立てられるという。PC達はこのお触れに乗じて去勢クラブの実態へと迫っていく…(PC達は全員悪人です。)

PC,NPC紹介
スレーニン 人間 男 煽動家 PL: マソバソアソ
 サージョンズのリーダー。他のメンバーを取りまとめて計画を指導している。

オフェリア エルフ 女 見習い魔術師 PL: セーブキモ
 サージョンズのメンバー。魔術を利用して襲撃対象を眠らせるのが役割。去勢したブツを実験素材として求めてサージョンズに協力している。

ミデオス 人間 理容外科医 PL:明太子
 サージョンズのメンバー。去勢担当。初めは模倣犯を騙るために去勢を行っていたが次第に去勢自体が最大の趣味となり今は去勢するために人々を襲っている。

フォルカー 種族: ドワーフ 職業: ならず者 PL:淀川由良
 サージョンズの荒事担当の用心棒。貴族が脅える様子を眺めるのが好きな2m近くの巨漢のドワーフ。最も常識人(まともとは言っていない)

サージョンズ:
 PC達によって結成された去勢クラブの模倣犯。去勢クラブの手口に見せかけながら騎士や商人を襲い金品を略奪しては彼らを去勢して回っている。

サイゼリア・リンゴリラ
 アルフェンの国王。摘発のお触れを出す

シャングリラ・リンゴリラ
 第一王子。去勢された。

コーネリア・リンゴリラ
 第二王子。

マカダミア・スムージー
 騎士団の元副団長。すでに引退している。壁の外でも現役時代の評判は良かった。

シナリオ
 PC達サージョンズは襲撃によって得た金で酒場で祝杯を挙げていた。いつものように互いを労いながら酒を飲んでいたところに一人の機嫌の良い男がやって来る。
「あんたらも去勢クラブ団員を捕まえたのかい?」
 男に酒を飲ませて事情を聞くと王のお触れについての話が出る。去勢クラブ会員を捕まえると金貨1枚。首謀者なら金貨25枚と騎士への取り立てだという。この男も道端の浮浪者に「お前は去勢クラブ会員か?」と適当に聞いたら、そうだと答えたので兵士に引き渡して金貨を貰ったのだという。
そんなところに二人の男が酒場に乗り込んで来る。彼らは適当な客を捕まえるとお前は去勢クラブ会員に違いない!と騒ぎ始める。
 この明らかな濡れ衣を見て黙っていなかったのがサージョンズリーダーのスレーニン。「このような騒ぎを起こすこいつらこそ去勢クラブ会員だ!」と言葉巧みに野次馬を煽り二人に濡れ衣を着せてしまう。二人の懐にナイフを仕込んでから見つけ出した振りをし、証拠としてでっち上げる手際の良さである。
 すっかり騙された野次馬達と協力して、二人を兵士の詰所まで連れて行く。兵士達はPC達を労い金貨を渡しながらも、お触れを出してからとんでもない数のクラブ会員が見つかって牢屋がパンパンだと愚痴を言う。どうにもクラブ会員達は特徴的な紋章の共通の去勢器具(外見はとても巨大な爪切り)を持っているらしい。PC達が引き渡した「会員」がその器具を持っていないことに兵士は首を傾げるが一々詮索するのも面倒だったのか結局引き渡しは完了した。
 詰所で見た去勢器具の紋章にスレーニンは見覚えがあった。町外れの偏屈な鍛冶屋の鍛えた物には一様にその紋章が刻まれているらしい。更に先の酔っ払いの男によるとこの鍛冶屋の辺りでは夜になると怪しげなローブの集団が出没するという。この鍛冶屋が去勢クラブに関わっている可能性は濃厚なようだ。
猫も杓子も去勢クラブ会員にされてしまう現状、サージョンズが模倣犯を続けても捕まるのは時間の問題である。PC達は話し合った末にむしろ去勢クラブの首謀者を捕まえて報酬を受け取ることを目的にすることにした。
 そうと決まると深夜に鍛冶屋へと向かう一行。鍛冶屋は深夜にも関わらず仕事をしている様子である。PC達が中に入ると鍛冶屋のドワーフはお前たちも爪切りが欲しいのか?とニコニコしながら聞いてくる。どう見ても爪切りに見えないそれについて鍛冶屋に尋ねるとこれは特製の爪切りで5本一度に爪が切れるのだと自慢する。さらに、どうにも黒ローブの男たちが頻繁にやってきて大量の爪切りを仕入れていくのでいくら作っても足りないらしい。
 鍛冶屋は自分の作品が世間に認められないことを嘆きながらPC一行にその作品の数々を自慢してくる。両刃のせいで手を添えられない包丁(ダガーとしては一級品)、刃こぼれしないように最初から刃こぼれさせた剣(のこぎりとしては一級品)など使い方次第では極めて優秀な品の数々に、PC達は黒ローブの集団、つまり去勢クラブはこれを去勢器具として応用ているのだと気づく。仕入れている量や値段から去勢クラブというのはかなりの金と構成員を持っているようだ。鍛冶屋を適当に持ち上げながらローブの集団について話を聞き出し、彼らが明日の夜に訪れる予定であるということを知る。十分情報が集まったと判断してPC達は鍛冶屋に明日も来ると伝えて帰ることにした。
 帰り道の最中に顔色の青い騎士の男に遭遇する。事情を聞くと男は呻くように喋り始める。去勢クラブなどという組織は存在しない、あれは俺のホラ話だ、なのに気づけば大騒ぎになってしまった、と彼は本当に罪の意識に苛まれているようだ。
酷く気分が悪そうな男を介抱する振りをしながらオフェリアは魔術で男を眠らせる。この男のブツを手土産に去勢クラブに近づき首謀者を見つけ出そうと思ったPC達はミデオスに去勢させようとする。しかし男はなんと既に去勢されていた!しかし爪切りのようなもので切られたのではなく噛みちぎられたような奇妙な痕である。
 玉無しとあっては利用価値は無い。仕方ないので男を適当な空き家に連れ込んで目を覚まさせ事情を詳しく聞き出す。彼の話によると、彼は壁の外でパン屋の娘を襲ったときに下手を打ってブツを食いちぎられてしまったらしい。最低である。このままでは他の騎士達に馬鹿にされると思った彼は「去勢クラブ」という架空の組織をでっち上げ、自分はその被害に遭ったと主張したのだった。苦し紛れに言い訳に過ぎない彼の話は次第に広がっていき存在しないはずの去勢クラブによる被害者は増加の一途を辿り、遂には第一王子までが去勢されたという。気味悪がって不安に思う彼にオフェリアは「あなたの魔力は無意識のうちに去勢クラブというこの国に巣食う邪悪を見つけ出し人々に警告したのだ」という口から出まかせを言って男を安心させる。さらには魔力を操る方法を学ばなければあなたは魔狩人(混沌の怪物や魔術を悪用する者を退治する戦士)に殺されてしまう、と唆して男を彼女の言いなりにさせてしまった。オフェリアの元で魔術を学べばギャンブルでイカサマし放題だ!と陽気に帰る男を尻目にこんな奴が騎士になれるようではこの国はもう終わりだとPC達は顔を合わせるも、腐っても騎士、何か利用できるかもしれないと活用法を考えるのだった。
 さて次の日、夜を待ってPC達は去勢クラブと接触しに向かう。鍛冶屋の話した通り黒ローブの男が三人居て大量の去勢具、もとい爪切りを買い込んでている。スレーニンが話しかけて去勢したブツと持ち主の貴族の紋章(導入で手に入れたやつ)を見せてクラブに入りたいとの旨を伝えると、男は外で話そうと持ちかける。
外に出て男はフードを取ると彼はなんと第二王子のコーネリア・リンゴリラだった。気づけば横を強靭な近衛兵二人に固められ(黒ローブの残り二人)、去勢クラブについて真実を教える、会わせたい人が居るから着いてきてくれ、と言われる。毒を食らわば皿までと着いていった一行は一軒の酒場に案内される。一番奥の部屋の前へと通される。扉の横では「ものごっつい鎧」に身を固めた兵士二人が警備しており、PC達は「ヤバいところに連れてこられた」と確信するがもはや逃げることも出来ない。諦めて奥の部屋に入るとそこには屈強な体付きの大男、元副騎士団長マカダミア・スムージーが座っていた。
 混乱するPC達は王子とスムージーが去勢クラブの首謀者なのか?と問いただすと彼は鼻を鳴らしながら「去勢クラブなどというものは存在しない」と言う。去勢クラブというのは一人の愚かな騎士が作ったデマに過ぎず、噂だけが一人歩きし多くの模倣犯が現れるようになった実態の無い組織なのだと彼は語る。あの去勢具(爪切り)はその噂を助長するために市民に配って回っていただけだという。
語られる驚愕の事実にPC達は言葉を失う。我々は去勢クラブを追っていたと思っていたが真実は我々こそが去勢クラブだったというのだ。
 何故そのようなことをするのだ、という問いにスムージーは答える。「クーデターのためだ。この国はもう終わりだ、生き残るにはクーデターしかない」と。そのために彼は単独で第一王子を襲って去勢したのだという。第一王子が子を為せなくなるという大事件、当然国王はなりふり構わず犯人を捉えようとする。結果として壁の中の牢屋(牢屋は何故か壁の中にある)にはたくさんの冤罪犯が集められることになる。彼は第二王子と部下とともにクーデターを起こしつつ、そこを解放することで壁の中の警備体制を崩壊させ国王と第一王子を討ち取ろうとしているのだという。
 コーネリアは国王になろうとしているのか、という問には彼は違うと答える。この国が腐敗したのは国王という制度のせいだ、コーネリアは王という制度を廃しこの国を民主主義国家にするのだという。その上でここまで真実に近づいた有能なPC達に同士になってくれと彼は頼んでくる。クーデターが成功すれば地位も富も与えよう、と。
 教育も受けていない国民が国を治めるなど不可能だ、どうせコーネリアが国のトップに座り続けるだけだし命を張る価値などあるのか、と帰りたさ満々のPCであったがこんな状況では、はいかイエスで答えるしかない。とりあえず承諾すると部屋の外からガチャリ、と剣を仕舞う音がする。首の皮一枚繋がったことに安堵する一行だったが、忠誠の証として腕に腕輪を付けられてしまう。
この腕輪は5日後の夜に致死性の毒針を打ち込む。無理に外そうとしても毒針は出るが、5日後のクーデターが成功した暁には解除すると伝えられた。
部屋を出ると話し合いは上手くいったみたいだねと笑顔で王子が話しかけてくる。
 これのどこが「話し合い」なのだ?と思いながらもこちらの命は向こうの指先一つで決まってしまう。適当に話を合わせて解放されるが、協力しないわけにはいかなくなってしまった。
 ここでメンバーの意見は様々に割れる。腕を切り落として逃げることにしたフォルカーとスレーニン、クーデターに協力して助かろうとすることにしたオフェリアとミデオス。逃げるにしてもクーデター決行直前にすれば向こうも追手をかけられないだろうとそれまでは引き続き4人で行動することにした。
クーデターのために牢屋の解放を命じられたPC達はあのぼんくら騎士を利用することにした。「ここまで修業したあなたの魔術なら大丈夫!」と意味不明の説得によって彼に牢屋を開け放たせることを約束させる。信じられないほど愚かな彼を見てPC達は「やはりこの国はもう終わりだ」と確信した。
 いよいよ決行当日。オフェリアとミデオスは騎士の男に牢屋を開け放たせる。自信満々で「魔術」を使っては何も起きないことに蒼白になる彼を尻目に二人は逃げ出した囚人に武器を与え壁の中を大混乱に陥れる。二人は兵士たちをかく乱してクーデターを手助けし、スレーニンとフォルカーは国を逃げ出し、腕を切り落とした。クーデター側の勝利がほぼ確実となったとき、オフェリアとミデオスは混乱に乗じて貴族達のブツを去勢して回っていた。これだけあれば研究ははかどると喜ぶオフェリアとただただ去勢が楽しいミデオス。
 結局国王は討たれ、クーデターは成功となった。去勢に満足した二人はスムージーのもとに向かい、腕輪を外すよう要求する。「そんなことを本当に信じていたのか」とせせら笑うスムージーに対して「これが一番生き残れそうだった(意訳)」とオフェリアが言うと何故か腕輪を外してもらえる。ミデオスは「あそこの角に銀貨が埋まっている」と言うと銀貨を掘り出しに行った兵士が何も見つけられなかったので何故か斬首された。こんな気まぐれに人を斬る男のもとに居たくない、とオフェリアは集めたブツを抱えて国を去るのであった。また、逃げ出して腕を切り落とそうとしたスレーニンとフォルカーは奇跡的に腕輪を解除できる(運命点を使った)。
 かくしてクーデターは成った。王城から顔を出したコーネリアは演説を行う。この国は王などが居るから腐敗した、これからは民衆の時代だ!と高らかに宣言すると剣で自らを去勢しその場に倒れ伏す。こうして王の時代は終わりを告げ民衆の時代が始まるのだった…?
 夜中、スムージーの枕元に一人の男が立っている。なぜ生きている?と問いかけるスムージーに「あれは私の影武者です」とミデオスが答える(運命点を使った)。これは有能な男だ、と感心したスムージーは彼を宮廷去勢医として取り立て、貴族たちの去勢を行う天職に付くことになった。ちなみにコーネリアの去勢は血のりでごまかしたもので本当は去勢していなかったらしい。やっぱりこの国はもう駄目だ。

 以上です。GMは予想以上に下品になった。PLのせいだと主張していましたが筆者としては連帯責任だと思います。
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