第2回「人を喰らう妖怪」

●母の死の真実●
PCたちが一旦聖光霊宗の本山に戻り、結界石について報告すると今度は、鞍馬山に行って結界石の無事の確認し、妖怪との協力を取り付けてほしいと言われる。PCたちはこの依頼を引き受け翌日、鞍馬山へと向かうことに。

その日の夜、瞬陽から呼び出された仁は、母:澄乃はオロチを封印するために人柱になったという話を聞かされた。

 一方、仙神の元に戻った和田は瀕死の状態で倒れている仙神を見つけた。
仙神の孫のあおいが猿鬼にさらわれてしまったらしい。仙神を病院に運び込み、和田は猿鬼の追跡を開始するのであった。

翌朝、まだ納得のいかない亜里紗はPCたちに同行し、仁を見極めることになった。また、この道中で、鞍馬山に向かった猿鬼を追っていた和田と合流した。ちなみに、黒木は神山の結界石の監視の任に向かった。
●サトリ●
ふもとの集落まで来るとなにやら畑の方がさわがしい。行って見ると餓鬼がつかまって村人たちにリンチされている。どうやら野菜泥棒らしい。

PCたちは餓鬼に駆け寄り、村人たちをなだめすかし、餓鬼に「もう二度と人の畑には近づかない」と誓わせその場を収め、また10年前からこの村を襲っている泥棒(人もさらっていったらしい)について調査することで餓鬼は逃がしてもらうことにした。心優しい(?)カグヤは餓鬼に「信州の方に行ったらいい」とアドバイスしてやるのだった。

餓鬼の騒動が収まったところで、別の場所から「牛がさらわれた!」との悲鳴が聞こえてくる。どうやら10年前からの泥棒が現れたらしい。
現場には血痕が残っておりそれは森の奥へと点々と続いている。山の中に入って探してみると、現れたのは妖怪サトリである。

「お前は人を殺したのか?」という問いに
「ああ、でないと食わしてやることができんからな」
「キレイな声のものに」
と返事をかえす。
話し合いに応じる様子のないサトリ。PCたちはサトリと戦闘にはいった。サトリの読心能力に苦しめられながらもサトリを瀕死状態にすることに成功。

そこに「サトリさんを殺さないで」と一人の少女が現れる。

片手はなく目は見えていないが確かに人間の少女である。しかも仁と誠二はその少女に見覚えがある。
「眞子ちゃん?」
それは紛れもなく仁と誠二の幼馴染:水野 眞子である。感動の対面をする3人。
事情を聞いて見ると京都大災害のときに妖怪に襲われて、ひどい怪我をし、森に捨てられたところをサトリに助けられたのだという。サトリは、他にも怪我を負った「心の声のキレイな」妖怪やら動物やらを拾ってきては面倒をみているらしい。
 亜里紗は人を殺す妖怪は処分する必要があると主張。誠二も賛同するが、仁、神無、カグヤはサトリをなんとか人間を殺さないように説得しようとする。
しかし、人間を殺すことをなんとも思わないサトリはまるで聞く耳を持たない。だが、
「人間を殺すな。でないと人間が復讐にくる」
という説得にようやくうなずき、最後には人間とうまくやっていくためにカグヤの勤務するアヤカシ学校に行くことを承諾した。
これを理由に誠二、亜里紗を説得し、サトリは殺さないこととなった。
●星の砂●
眞子「ほら、これ覚えている? みんなで分けた星の砂。私ね、みんなとまた一緒になれますようにってお願いしてたの。こうして出会えたのは星の砂のおかげだよね。まだ、持っててくれる?」
眞子は嬉しそうに星の砂を見せてくれるのだが、星の砂を紛失している仁と誠二は、あわてて言いつくろうのだった。
●妖怪屋敷●
そこに「そうかサトリは殺さないか」というセリフとともに天狗が現れた。そこで用向きを伝えると妖怪の長:繰和のところに案内してくれるという。
なにやら怪しげなルートを通って、誰もいない大きな屋敷に案内される。奥の座敷には繰和がいた。

繰和から
・封印石は妖怪たちの対オロチ用切り札である結界妖怪によって守護している
・「紅」というのは鬼の角を材料につくられている
・その材料になった鬼は神無の父:緋炎である
(ここで神無の本名が明らかになるが以後も神無と呼ばれるので割愛)
・オロチの封印のときに陰陽寮が功をあせったために封印が不完全になった
・最近、鞍馬山に陰陽寮の連中が出入りしている
といった話を聞くことができた。

しかし、妖怪全体としては人間と協力することにはいまいち乗り気ではない様子である。
●あおいと玲佳●
とにもかくにも、封印石を確認したいということで山の頂上へと向かう途中、天狗の協力もあって蛇骨・猿鬼ら一行に出会うことができた。どうやら猿鬼があおいを傷つけようとしているのだが強力な防護符のせいで傷つけることができないらしい。
すると蛇骨は「ふむ、これは使えるな」と言い、怪しい札をあおいにに貼り付ける。慌てて飛び出すPCたち。ここで戦闘がはじまる。

どうやら蛇骨のあやしい札であおいは操られてしまった様子で、おあいは和田の言葉に耳を貸さず攻撃を仕掛けてくる。もともとの強力な防護符のせいでどんな攻撃もあまり通らない。また、朱宮の妻:玲佳と瓜二つの女性も蛇骨の命令で襲い掛かってくる。

それでもみんなの力をあわせてもう少しで猿鬼を倒せる、という時に「封印石のほうに妖怪の大群が攻めてきています」と天狗の伝令が来る。
猿鬼を放っておいてそちらに向かうか、それとも止めをさしてからにするかもめるが、もう少しだけ粘ってみることにする。

猿鬼が瀕死になると、蛇骨は
「その猿の命はくれてやろう。その代わりわしは撤退させてもらおう。おぬしらも時間が惜しいじゃろう」
と言い、実験材料である、あおいと玲佳をつれてどこかにテレポートしてしまう。猿鬼に止めをさし、手が空いた一行は封印石のほうに駆けつける。

そこには椿鬼がいて、鞍馬山の妖怪と結界妖怪を斬り捨てていた。椿鬼には結界妖怪の結界も効かないらしい。
「紅」の力を借りてなんとか撃退するも、封印には微妙にひびがはいっていた。
その上からまた封印を施して応急手当をしてから下山。今回のことで、妖怪たちも人間との協力が必要であることを理解してくれたようであった。
●「紅」●
その後、眞子を家に連れて帰ったり、「紅」について調べたり、死人を操る術について調べたりすることに。その結果、「紅」は外法の術で作られているので危険があるらしい事がわかった。

そんなことは全く知らない仁は、自宅で星の砂探しをしていた。運良く星の砂を見つけた仁がほっと一息をついた瞬間、頭の中に声が響く「もっと俺を使え、妖怪を切るんだ。」仁は精神力チェックに失敗し、そのまま倒れてしまったのだった。

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