この転校生、どうしよう・・・?

ナイトウィザード 1st GM:キノ

[ナイトウィザードは遠くの世界からやってくる怪物みたいなの=エミュレイターから世界を守るゴーストスイーパーチックなRPGです。]

私の名前は朝倉 神子(あさくら みこ)
表の顔は某田舎の高校1年生、そして神社の巫女娘。
裏の顔は世界を守護する魔法使い=ウィザード。
今日も部員1名の弓道部で己を磨いています。今からでも遅くないのでどなたか一緒に弓射ちませんか?

高校に入って9ヶ月、1月9日3学期の始業式。平穏な田舎の町にヤツはやってきました。
担任:「あー、今日は転校生を紹介するー」
女子A:「こんな時期に転校生なんて、珍しいわねぇ〜」(分かる人向け:声の出演 成○未○)

ガラガラガラと古めかしい音を立てて開かれる教室入り口の引き戸(すりガラス入り)。そこから現れたのは身長人並みの角を2本生やした赤鬼であった。

担任:「みんな、赤鬼だからって差別せず仲良くするんだぞー」
クラス一同:「ハーイ!」

ちょ、ちょっと待ちなさいよ!!
何で転校生が赤鬼なのよ!先生、みんな、なんで迎合してるの!!あああ、どこからつっこめばいいのやら!!!

でも。

そこでつっこむのは私のポリシーに反しているのよね。
ここは穏便に、普通のクラスメートとして接しましょうか。
ウィザードとして言えば、こんな時期に転校してくる赤鬼なんてエミュレイターかコスプレに決まっている。そのうち絶対にボロを出すわ。

案の定、節分の日にその時はやってきた。
その日の朝礼のときのことであった。
突如、青鬼(新キャラ!)が乱入してきてステージにのぼり、みんなのプラーナ=存在の力を吸いはじめた。

※プラーナがなくなるというのは簡単に言うと死ぬってことかな。ナイトウィザードのルールブックを買って読めばその辺分かると思うけど。

その中で一人、動ける者がいた。

赤鬼:「みんなのプラーナを奪うなんて許せない!みんなを守るためにボクは戦うぞ!」

そう言って、赤鬼は青鬼の張った結界の中へ入っていった。

ウィザード一同「ちょっとマテや!」

私たちも赤鬼を追って結界の中へと入った。

結界の中を巡ること半刻。最深部に赤鬼と青鬼はいた。

ウィザード一同「どういうことだ!?」

赤鬼「青鬼が学校を襲う。ボクが青鬼を倒したふりをする。そうしたらみんなと仲良くなれるかなって。みんなと仲良くなればみんな油断してプラーナが吸いやすくなる。くっくっく」

ウィザード一同「自作自演かよ!!!」



私は転校生がこの町に来るたびに、いつもこのときのことを思い出す。
そうしていつも、「こんにちは赤鬼です」と悪びれず存在主張されるんじゃないかとびくびくしている。
この呪縛から逃れられる日は、来るのでしょうか・・・
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