キャンペーン第1話にてGM死す。次回未定

まじかるランドRPG GM:初代ボブ

今日もいつものように冒険を続けるPC達冒険者一行はある山を越えることになり、その道中山賊に襲われる。しかしその山賊達の様子がおかしくて…。

PC1:バルバス(新入生Yくん)蛮人。パーティーで唯一魔法が使えないが幼い頃よりレベル神と会話をすることができる。そのせいかレベルが仲間より高く、武器もいやに性能がいい。神に愛された男。

PC2:オルト(Mouser)盗賊。ハーフエルフの生まれでありエルフ語や妖精語にも堪能でまた動物と意思を通じ合わせることもできる。

PC3:アステア(灰月)聖騎士。聖母アティスに仕える聖騎士見習い。パーティーの中では最強。成長のダイス目が素晴らしかった

PC4:エメリア(deep_one)魔法使い。ハーフエルフの生まれであるが特にエルフ語や妖精語が話せたりはしないしまた動物と意思を通じ合わせたりもできない。何者かに命を狙われている。

今回は第2話や外伝があると予告してのセッションでしたが……。

以下本編。ネタバレ含む。
 さあ明日は山越えだ。英気を養おうとPC達が山から少し離れたところにある宿屋の2階、1等室で床につこうとすると、何やら焦げ臭いにおいがする。部屋の窓から下を見てみると宿屋が燃えている。慌てて外に出ると男が1人死んでいて壁に血文字が書きなぐってある。
「俺は恨みを忘れない。」
 とりあえずそれは気にせず宿の外に逃げる決死の消火活動の結果宿屋は半焼にとどまった。どうやら何者かが火矢を射たらしい。
それはともかく今夜泊るところがなくなってしまった。さてどうしようか、そこでバルバスがレベル神と交信する。
「レベル神様、今夜泊るところがなくて困っているのです。どうかお助け下さい。」
「んーじゃあその辺にこの前祠を作ったからそこに泊るといいよ。」
 恍惚とした表情で虚空に向かってぶつぶつと何事かを呟くバルバスを仲間達は怪訝な目で見たが、彼に当てがあると言うのでついて行くことにする。
 そこにはバラック小屋に毛の生えたようなあばら家があった。表札らしきものが出ており、そこには「れべるしんのほこら」と汚い字で書き殴ってある。余りにもひどい様相だったのでエメリアは魔法で掃除をしてやり、アステアは看板の字を清書してやった。
 するとその晩夢枕にレベル神が現れてアステアには経験値50点を、エメリアにはつけ狙う何者かからの暫くの保護を与えてくれた。

 翌朝、さあ出発だ。しかし山に入ると山賊が襲いかかってくる。これを簡単に撃退したPC達は彼らになぜ山賊行為を働いているのかと事情を聞く。彼らの態度や身のこなしが生粋の山賊のものではなかったからだ。彼らが答えるにはもっと大きな山賊の脅威にさらされていて、その略奪に耐えかねてついには村ぐるみで山賊行為に走るようになったのだと言う。しかしよくよく話を聞いてみるとその「大きな山賊」とやら、どうもただの山賊には思えない。ただの山賊は頃合いを見計らって村が滅びない程度に生かさず殺さず一定量の略奪をおこなったりはしないし、パイクやプレートメイルで武装して整列、行進しながら村にやってきたりもしない。
 そこでエメリアは気がついた。彼らは領主というものに初めて会い、封建制という枠組みに初めて組み入れられたのではなかろうか。
 何か先立ってお触れのようなものが無かったかと聞いてみると確かに高札のようなものが立てられたが村に字の読める人間はいないし、山賊が初めて来たときにその高札の前で何やら捲し立てたからひっこ抜いた。今はまた山賊が立てた新しい高札がある、との答えが。とりあえずその高札の内容を確認しなくてはなるまい、と村に急ぐPC達。
 とりあえず村に着いて高札を確認するとそこには
「以後この村はグスタフ侯爵の領地となった。ついては納税を申し渡す。なお、この高札を再び引き抜いたものは死罪に処す。」
 ビンゴである。そしてアステアはグスタフという名に聞きおぼえがあった。「『素晴らしき』グスタフ」と呼ばれる男である。彼は自分に逆らう者には容赦をせず、かつて彼に反旗を翻したある街の人間を老若男女問わず全員串刺しにしたこともあるという。その統治は残忍にして苛烈。この村に課せられた税を確認してみても税を払うためだけに生きれば生きていけると言うレベルのものであった。
 とはいえ山賊家業を続けていくのは見過ごせない。とりあえず村長に会って今起こっていることを説明してみることにする。村長は話の分かる人間でそういうことだったのか、と「大きな山賊」が山賊ではなかったことを納得してくれた。しかし村の若い者はジョーという青年に率いられて自分の言うことを余り聞いてくれないらしい。
 しかしジョーも会って話してみると始めはPC達を疑い監禁したものの麓に事情を調べに行った手下から報告を聞くと納得し、またPC達がグスタフ侯の兵として仕えるという山賊家業に代わる生業を教えたことで、血気にはやる若者達を抑えることを確約してくれた。ジョーはPC達に徴税官が次に村に訪れるまで村にとどまり交渉の間に立ってくれるよう頼み、PC達はその頼みを快諾する。

 そしてある日の晩、エメリアの夢枕にレベル神が現れる。
「ごめんね。今日で保護期間は終わりなんだ。これから自分の身は自分で守ってね。それじゃ、僕ブラキ君と飲み会があるから。」
 無責任なことを言ってレベル神は去って行った。

 そして明くる日、果たして徴税官はやってきた。しかし村人たちの様子がおかしい。何か変わったことでもあるのか聞いてみると前まで来ていた男と違うのだと言う。12人の手勢を引き連れた彼はグラッツと名乗り、こう言う。
 「前任者は貴様らに必要以上に甘くしたため処分された。これからは私がここの徴税請負人だ。これより新しい税を告示する。」
 何と税は2倍になっていた。とても払える額ではない。いくらなんでもこれは人道にもとるとアステアが割って入る。そして徴税許可証の税額の部分に偽造の後を見てとったアステアはグラッツに対して神の前で嘘をついていないと誓いを立てるよう求めるが、彼はその求めに応じない。そして「グスタフ侯は神より偉大なり。」とアステアに下がるよう命じるがエメリアの姿を認めると態度を変え、アステアに非礼を詫びた後もっと重要な問題ができたとエメリアに向き直る。何でも彼の家は彼女のせいで没落し、彼は苦心惨澹をなめてきたらしい。心当たりがないでもなかったエメリアはばつの悪い表情をするが、次第にグラッツの顔が邪気を帯び、言動も支離滅裂になってきた。聖騎士であるアステアには分かった。これは悪霊に取りつかれている証拠だ。彼らは襲いかかってきたグラッツと戦うことになる。
 
 何とか彼を気絶させ、抜けだしてきた悪霊を倒すもオルトはエネルギードレインを喰らい、またバルバスは断末魔に死の呪いをかけられてしまう。レベル神に聞くとこの呪いは今はもう伝わっていないと思われていた呪いであり、レベル神の記憶ではグスタフ侯の書庫にこの呪いを解く術式が保存されているらしい。バルバスの呪いを解くために、PC達はグスタフ侯の屋敷へと旅立ったのであった。

                         〜第1話完〜

 第2話へ続く……予定であったがここで時間的にも当日喉の調子の悪かったGMの声的にも限界が来たため継続を断念し、成長作業を行うに止めてセッションを終えたのであった。いつか第2話を行える日は来るのであろうか、それは誰も知らない。

<GMコメント>
・健康管理って大事だね……いやほんとすみませんでした。
・キャラメイクに4時間かかるとは思わなかった。
・レベル神みたいなのがいると何かと楽。
セッションレポート | comments (0)

Comments

Comment Form