眠れる神

クトゥルフの呼び声 GM:岩手


 ある日不吉な夢を見る。それは父親の首が切り落とされ殺されるという夢だった。
 そんなOPで始まるシナリオ。しばらく前に父親を亡くしたこともあり、不審に思うも所詮夢だと片づける。しかしPC1はそのあとも夢を見る。理科室にガスが充満し爆発、クラスメイトが吹き飛ぶ夢。さすがに不審に思い理科室へ向かってみると実際にガスの臭いが!危険に気づき換気し事なきを得るが帰りのバスの中でまた次の夢を見る。乗っているバスがトラックと衝突しクラスメイトが死ぬ夢。

 なんとか防ごうとするも事故は起こる。そして目の前でクラスメイトがあっけなく死んでいく様を目撃してしまう。悲しみながらも病院に行き治療を受けているとみたび夢を見る。PC2の家に入ったところ後ろから何者かに襲われ殺される夢だ。

 このままでは埒が明かないと考え、警戒しつつもこちらから夢の通りに行動しようとするPCたち。幸い夢は必ずしも現実にならないことは証明されている。そしてPC2の家についたとき誰もいないはずの家の中で物音がする。ただの物音に加えどこからか笛のような音も。

 さすがにこのまま家の中には行けないと思い四方に分かれ泥棒の顔だけでも見ておこうと潜むことに。するとPC3は突然周りが暗闇に包まれるのに気づく。そして横を何かが通り過ぎ、足には何か触手のようなものの感触が…

 合流して家の中に入ると荒らされた跡があり村の郷土史がなくなっていることに気付く。とりあえずここにはいられないということでPC2は今夜はPC1の家に泊まることに。

 PC1の家に向かい、使用人に迎えられるPC1とPC2。しかしここでPC2は使用人の姿が一瞬異形の化け物に見えてしまう。突然のことに恐慌をきたしつつもPC3とPC4を呼び集め話し合う。するとPC1のみがおかしなことを言っていることが分かる。そこでPC4が突然こう言う。

 「私に考えがあります。準備を手伝ってください。」

 そう言って卵を用意させ使用人を呼び出すと突然呪文のようなものを唱えだすPC4。すると使用人の姿が人の物から異形の姿に変わっていくではないか。

 使用人も正体がばれて襲いかかろうとするが交渉をしこの場は引いてもらう。PC1を除き話し合う。使用人から聞いた情報を共有し整理する。それによるとPC1はとある神の一つの姿でそれを目覚めさせるために化け物どもが暗躍しているとのこと。しかも近いうちにPC1は目覚めてしまい、正しい方法で目覚めさせないと日本はおろか世界すら滅ぶ可能性があるという。そうならないためにもPC1の親しい人たちが目の前で死ぬ光景を見せなければいけないという。


 真実に愕然とするが被害を小さくするためその身をささげることを決めるPC2。PC3ももしもの際は協力することを申し出る。


 こうして儀式が行われることとなった。昼間のうちに様々な儀式を準備し今夜儀式を執り行う。そしてもうすぐ日が暮れる夕刻頃、PC4はPC1と接触し突然真実を告げる。そして今から逃げてもいいのだということを教える。万に一つではあるが覚醒しない可能性もあるよと。それを聞いて悩みはするもののPC1は儀式を受け友人を犠牲にしようとも正しい形で目覚め被害を少なくしようと決意する。そして儀式の場へと向かっていく。


 満月が照らす中儀式が執り行われる。友人たちがPC1の目の前で殺され、覚醒する。PC1は神として目覚め従者たちを引き連れ次元の彼方へと去って行った。周りに多少の被害が出たものの世界が滅ぶことはなかった。

 PC1は神として次元の狭間を漂う。
 PC2は母を残し儀式のときに殺された。
 PC3は神に連れられ狂人として遠くの地で生きた。


犠牲は出たが世界は救われたのである。

 

 
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